りかさん/梨木香歩

ブックマーク登録のヒデヨシさんが、先ごろ『家守綺譚』のレビューを書かれていたので、その著者である作家梨木香歩さんの著作を再読しています。

書棚には、梨木作品が何冊か並んでいたのに、いつのまにか『りかさん』のみが残っていました。『家守綺譚』と『からくりからくさ』は紛失してしまったようです。(TV脇の小棚にあった『裏庭』はまた別な機会に。)

そこで、二作品はまた古書でも買い求めることにして、まずは『りかさん』から。

新刊時の新聞広告では、すっかりおどろなホラーと勘違いをして、実際に購入して読んでみたら『りかさん』と呼ばれる日本人形と主人公のようこが織り成す、何とも昔懐かしい体裁のお話でした。(雛祭りの人形や青い目の人形にまつわるストーリーには、怖い部分もありますが)

おばあさんに贈られた人形が流行りのリカちゃん人形でなく、黒髪の市松人形なのでがっかりする主人公のようこ。

同梱の説明書通りに世話をしながら、次第に不思議なりかさんに馴染んでいく。

りかさんによって、自宅にある雛人形の言葉がわかるようになり、登美子ちゃんの家に飾られている人形達の歴史や哀しみを理解してゆくようこ。寡黙な汐汲の台座に隠されていた西洋人形の経緯は、真に迫っていて心痛む話でした。

この物語から思い出すのは、友人から借りて読んだ山岸涼子の漫画です。
こちらはもっと陰に篭って、怖い話ですね。


この本で私が好きな場面は、物語のラストにかけて主人公がおばあさんと(りかさんも)一緒に、切られて枝だけ残った桜の老木を染めるところです。

植物染めのアクは悲しいと語る、おばあさん。
だから澄んだ差別をして、ものを見極めないといけない。
どんな差や違いでもかわいいと思うと、アクは悲しくなくなる。

仕上がった縮緬(ちりめん)は、桜なのに、淡紅梅の色合い。

ここは、本編でも特に読んで頂きたい個所です。

たしか、続編の『からくりからくさ』でも染色をする個所があると思いますが、自分でも不器用ながら草木染めをしたくなってしまいました。併録の『ミケルの庭』は、出来れば『からくり〜』と一緒に読むことをお薦めします。




りかさん (新潮文庫) (文庫)
梨木 香歩 (著)



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ありがとうございます。映画にもなった『西の魔女が死んだ』は未読です。著書によってかなり雰囲気が異なり、まだ全作を読破してみたいとは思わないのですが、梨木さんは女性作家の中でもすぅーっと肌に馴染む自然性を持っている方だという気がします。

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Unknown

>青い海さん

まあ、そうお急ぎにならずに。
ゆっくりして行ってくださいまし。
たまには、日常雑記も書きますので。

Unknown

先ほどは訪問&お祝いコメありがとうございます。
これからもよろしくです♪
すいません急ぎ足で(((((((((っ・ω・)っ ブーン
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こだわりの映像作品(DVD、劇場映画、TV)他についての感想と雑記です。

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